倉敷市,肛門外科,消化器内科,内科,内視鏡検査,ジオン注射

086-434-0088

肛門外科・消化器内科・内科
岡山県倉敷市幸町5-41

日帰り手術

痔の日帰り手術

肛門の手術は、手術後に痛みと出血の可能性があるため、手術の多くは入院で行われています。手術技術の向上や工夫で、術後の痛みはずいぶん楽になり、以前は一ヶ月ほど入院していた病状でも最近は1週間程度で済むようになってきています。
すべての患者さんが対象にはなりませんが、当院ではさらに手術手技や麻酔方法を工夫することで日帰り手術も可能としています。
術後に自宅で療養ができるため、精神的な負担も少なく好評を頂いています。

おもな痔の疾患と治療法

いぼ痔(内痔核・外痔核)

血栓外外痔核

いぼ痔はできる場所によって、内痔核と外痔核に分けられます。内痔核は肛門の内側、外痔核は肛門の外側にできるものです。内痔核が大きくなると外痔核を伴うようになります。内痔核、外痔核によって症状が異なります。

内痔核は肛門の中の直腸にできるいぼ痔で、初期症状では痛みを感じることはありません。そのため、排便時に内痔核が便に当たって出血し、便器が赤くなることで、初めて気付くケースが多いです。内痔核が大きくなると、排便時に直腸から飛び出してくるようになります。
肛門内から脱出した内痔核は、最初の頃は自然と肛門内に戻りますが、そのうち指で押し込まないと戻らなくなってきます。さらに症状が悪化すると、排便に関係なく内痔核が出てくるようになります。また出血の量も増えることが多く、便器が真っ赤になるほど出血することもあります。さらに悪くなると、常に出たままの状態となり内痔核を肛門の中に戻せなくなるかんとん痔核という状態になります。

外痔核は、肛門の外側にできるいぼ痔です。
便秘などが原因となり肛門の周りに内出血してしこりになった状態で、強い痛みを伴います。

内痔核の進行度

いぼ痔の治療

内痔核の治療には様々な治療が行われていますが当院では
①軟膏を使った保存的治療
②注射薬による硬化療法
③根治切除術
を行っています。

症状が軽い場合には、まずは生活・排便習慣の改善と軟膏を使用して保存的に治療を行います。
脱出した内痔核が自然に戻る程度の患者さんは硬化療法(ジオン注射)を行い、指で押し戻さないと戻らないくらいの大きな内痔核には基本的に手術をお勧めしています。

外痔核の場合は軟膏による治療でほとんどの場合治癒しますが、大きな外痔核には手術が必要になります。

切れ痔(裂肛)

切れ痔は裂肛、裂け痔ともいい、かたい便が肛門から出てくるときに肛門の皮膚が裂けて出血し強い痛みを伴う疾患です。
肛門が裂けると、便が通過するときに傷口がこすれてはげしく痛みます。
排便時に強い痛みを伴うため、怖くなって排便を我慢してしまい、また便が硬くなって切れ痔を繰り返す慢性裂肛という悪循環になることがあります。

急性裂肛と慢性裂肛

切れ痔の治療

保存的治療(生活習慣改善・お薬での治療)
切れ痔は便通の改善でほとんどの患者さんが治療できますが、まれに肛門が極端に狭いために切れ痔になっている場合があり、その場合は肛門拡張術を行います。

痔ろう・肛門周囲膿瘍

痔ろう(あな痔)とは、肛門のまわりに直腸からばい菌が入って炎症を起こし、膿のたまり(肛門周囲膿瘍)ができ、最終的に直腸と皮膚がトンネルでつながった状態です。
男性にできやすく肛門周囲膿瘍の時には激しい痛みや発熱を伴います。
痔ろうになると、トンネルから膿が出てくるようになります。
長年にわたって放置するとトンネルが枝分かれしたり、まれにがん化することもあります。がんになってしまった場合は手術により肛門を切除しなくてはならなくなりますので早期の診断と治療が大切です。

校門周囲痔瘻の病態

痔ろうの治療

痔ろうの治療は手術しかありません。
そして、術後に再発をすることがあるやっかいな病気です。
手術方法には、トンネルを取り除く方法(痔ろう根治術)と、ゴムを使用して治療する方法(シートン法)があります。
痔ろうの根治術では入院が必要になりますが、膿のトンネルにゴムを挿入して治療するシートン法は日帰り手術で行う事ができます。
どちらの治療が適切かは痔ろうの重症度や痔ろうの発生した場所によって変わります。